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失敗から学ぶ企業文化と安全の関連性 - Relationship between Organizational Culture and Safety (in Japanese)

Written by Yuzuru Goto | 29 January 2024

現在、海難事故の80%から90%がヒューマンエラーによって起こるという考え方が主流になっているが、企業が事故の原因についてステークホルダー向けに説明する際、対象となる個人のエラーを非難されるべき行為としてみなすことが多い。企業による事故対応の負担は大きく、早期に幕引きを図りたいという側面もあると思われるが、このように個人のエラーを非難することは、組織構成員の積極的に情報を共有する意欲を失わせるという意味で、その企業の安全性にとって重大なマイナス効果を持っている。

安全に対する従来の視点は、ヒューマンエラーを事故の原因と考える一方で、新しい視点は、ヒューマンエラーを原因ではなく症状と捉え、組織内の深いところにある問題が引き起こした結果であると考える。本稿では後者に着目し、その根本的な問題を解決する方策として、失敗から学ぶ企業文化を構築する重要性につき紹介する。

失敗から学ぶ企業文化と安全の関連性